FOREST BLUEアーティスト特集
前回に引き続き2021年2月28日、青森県五所川原市のライブホールFOREST BLUEで行われるライブ「2021 横田明紀男 ソロギター & デュオ with 長尾珠代」に向けてFOREST BLUEが夫婦デュオ「横田明紀男 & 長尾珠代」へインタビューをした内容をお伝えしたいと思います。
今回は「苦労を乗り越えそして恩返し自分たちの”やりたいこと”を求めて」です。前回は夫婦デュオ「横田明紀男&長尾珠代」が誕生するまでをお伝えしました。お二人ともプロになってからは、いろんな経緯があり後に夫婦で活動されることを選ばれました。しかし、独立への思いはお二人とも共通していました。それは自分の”やりたいこと”を求めてという思いでした。
現在、夫婦デュオ「横田明紀男&長尾珠代」はプロのアーティストとしての活動の他に、ボランティア演奏にも精力的に取り組んでおられます。今回の記事はボランティア演奏活動を始めるきっかけとなった出来事と活動に対する思いをお伝えしたいと思います。
苦労を乗り越え恩返し自分たちの”やりたいこと”を求めて
Akio Yokota & Tamayo Nagao
横田明紀男 – 海外活動で感じたこと
Fried Prideに所属してた時はアメリカ・ヨーロッパ・アジアなど様々な国でお仕事をさせていただき、音楽に国境の垣根はないんだなということをものすごく感じました。また、ソロになってヨーロッパへ行った時は、音楽は音を出した瞬間に目の前の人を笑顔にできるということを確信できた機会でした。
音を出した瞬間に目の前の人を笑顔にするって難しいことのように思うかもしれませんが、あくまで1対1で目の前の人のために一生懸命弾いてるだけなんです。
例えばですね、ギター1本で100人のお客さんの前で演奏する時に、1対100って考えてしまうと怖くて弾けないんですよ。でも、ある時気づいたんです。あくまで見てくださってる方からすれば自分とアーティストの1対1なんです。ということは、こちらもギターを弾いてる自分と聴いてくださってる貴方との1対1なんです。会場に100人、200人それ以上の方がいてもあくまで1対1の連鎖なんです。その考えを自分の中で徹底すると、海外に行って言葉が通じなくとも何を弾いたら喜ぶかなという一瞬の考えの中に、全身全霊をこめて考えて弾くことができるようになりました。そして一瞬の中に全身全霊をこめて考えて弾けること自体が、ミュージシャンとして生きていることなのかなと思います。
大病を乗り越え”やりたいこと”は恩返し – 横田明紀男
2012年の夏に脳梗塞で入院して左半身が麻痺してしまいました。よく人からは「大変だったね」と言われます。当時はもちろん大変でしたが、それ以上に僕にはギターしかないのでフィジカル的に元に戻れるように死に物狂いでしたね。なので入院してリハビリして退院するまでの何ヶ月または数週間は、はっきり言って記憶がないんですよ。大変だったと思う暇もないくらい、必死でしたね。
リハビリも努力しないと!と思ってやっていたら苦しくなってしまっていたかもしれません。自分にはギターしかないから!という思いで必死にやったからこそ今があるのかもしれませんし、そういう時期が人生の中にあったということが、プラスの経験として残っているのかもしれません。
リハビリをやってる時にサポートしてくださる病院関係者の方が「大丈夫ですよ」と、僕の感情に触れてくれるような声かけや励ましの言葉をかけてくださったことが、本当に嬉しかったんです。病室に1人でいる時は、どうしても不安が頭の中に浮かんで来るんですが、皆さんの声かけや励ましの言葉で頭の中の不安が攪拌されて勇気づけられました。その恩返しの思いから、病院関係者の方々や介護福祉施設の関係者の方々に、僕たちの演奏を聞いてもらいたいと始めたのがボランティア演奏活動なんです。恩返しというとおこがましいのかもしれませんが、受けたことに対して自分のできることをしたい。できるならやりたい。ものすごく単純に自分の中では考えてますね。
”やりたいこと”だからこそ
お二人の音楽家として”やりたいこと”を求めて始まった夫婦デュオ「横田明紀男 & 長尾珠代」。
たくさんの観客の前で演奏する時もあくまで1対1として全身全霊をこめて演奏し、目の前の人を笑顔にする。そんな生き方が音楽家としてだけでなく一人の人間としてかっこよくて憧れます。ですが、その過程は入院生活を余儀なくされることもあったように、決して全てが順風満帆ではなかったのかもしれません。ですがそんな中でも前を見続け、復帰後は恩返しの思いで音楽活動を展開する様子は、まさにお二人の”やりたいこと”が形に現れているのだと確信いたします。
夫婦デュオ「横田明紀男 & 長尾珠代」プロフィール
横田明紀男 & 長尾珠代
横田明紀男は13歳よりギターを始め潮先郁男氏に師事する。
高校卒業と同時にプロデビュー。
超絶技巧ギタリストとして国内外から注目を浴びる。
2001年よりジャズユニット「フライド・プライド」 として活躍。
日本人初の米国コンコード・レーベルからアルバム「Fried Pride」をリリースし、Swing Journal 誌ゴールドディスク賞を受賞する。以来、11 枚のアルバムをリリース。フライドプライド解散後は、ソロギタリストとして2016年、ソロアルバムCD「YOKOTA」「JUMP OUT!」を2枚同時発売し各誌にて絶賛される。
ソロコンサートで全国を周る傍ら、ラジオ番組やテレビのゲスト出演でも生演奏を披露している。海外でもドイツ、フランス、アメリカでのライブを開催。
2017年、横田明紀男 with 長尾珠代のクリスマスアルバム「Love at Christmas」を発売。自身が脳梗塞で入院、リハビリを経て復帰しているため、恩返しの意もあり、病院や介護施設、小児病棟等でのボランティアコ ンサートを、妻である長尾珠代とのDuoにて開催する事をライフワークとする。
2018年 7月、ソロアルバム「THE SOLO」オリジナル作品集「Dreamer」を2枚同時発売 。熊本復興に想いを寄せた「Spirit of HIGO」が収録されている。
2020 年 8 月、 ソロアルバム「My way」 をリリース。
T&Aアコースティックライブ 横田明紀男 ソロギター&デュオ with 長尾珠代 を シリーズ化 し 夫妻のライブが好評を博している。
長尾珠代は熊本市出身。東京芸術大学附属音楽高等学校を経て東京芸術大学卒業、在学中よりミュージカルのオーケストラやショー等でソロまたは長尾珠代ストリングスを率いて年間約150ステージをこなす演奏活動を続けている。
また、ダルクローズ国際資格サーティフィケイトを取得。
「演奏に生かすリトミック」等の講座を開催している。
ソロアルバム「私の心はヴァイオリン」には本邦初録音のダルクローズの作品も収録されている。
2015年より横田&長尾で海外活動を始め、ドイツ、フランス等でコンサートを行う。
その後、国内でもDuoシリーズ「T&A アコースティックコンサート」 を展開中。
「2021 横田明紀男 ソロギター&デュオ with 長尾珠代」のチケット
2021年2月28日、青森県五所川原市のライブホールFORST BLUEで開催される夫婦デュオ「横田明紀男 & 長尾珠代」によるライブ「2021 横田明紀男 ソロギター & デュオ with 長尾珠代」のチケット購入はこちらから。
当ライブは会場ライブ、オンライン配信両方に対応しております。
チケット購入はこちら
会場チケット
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01kz6j11feaw8.html
オンラインライブ配信チケット
https://twitcasting.tv/c:forestblue_aomori/shopcart/49490